【個人開発】とあるアーティストのファンサイトを作り、即閉鎖した時のことを振り返る
とあるアーティストのファンサイトを作って、即閉鎖した時のことを振り返ります。
タイトルからわかるとおり、この話は個人開発の失敗談です
同じく個人開発している方が、私のような失敗に悩まされないよう、失敗談を共有します。
作ろうと思った経緯
まず作ろうと思った経緯から説明します。
私の好きなアーティストが武道館でライブをすることが決まりました。
このとき私は、この驚きと嬉しい気持ちと、お祝いしたい気持ちをどこかにぶつけたくなりました。
(同人活動されている方は、この感情よくわかるのではないでしょうか!)
他のファンの方もやっぱり同じように考えていて、絵をTwitterに投稿したり動画を作ったり、フラスタ(フラワースタンド)を贈る企画をたてていました。
自分は何が出来るかな〜と考えて、ITエンジニアだしファンサイトでも作るか!!
と決定しました。
これが作ろうと思った経緯です。
何を作るか決定。しかし、安易すぎた
どんな内容にするか悩んだ結果、お祝いメッセージと画像を投稿できるWEBサービスを作ることにしました。
ちょうどこの頃、私は現状のスキルだけではこの先不安だなぁと思い始めた頃で、技術の修得も目的にしていました。
また、自分と同じく「お祝いしたい気持ちを発信したいファンが必ずいるはずだ」そう意気込んで作業に取り掛かります。
…と、この時点でもうおかしいですよね。
だって、画像を投稿したい方はTwitterに投稿しているのですから。
Twitterに投稿しているとさっき言ったばかりです。
この時点でわたしは気付いていたはずなんですが、見て見ぬ振りをしていたのかもしれません。
また、「使う人がいなくても勉強にはなる」と、なかば最初から諦めていたのもありますね。
技術的な話を少しします
技術的な話を少しします。興味がなければ飛ばして大丈夫です。
まずは技術の選定から。
言語の修得難易度、環境構築・公開までの容易さ、サーバ代を考慮してRails + herokuで決定。
Sqaleも考えてたんですが、ちょうどこの頃新規の受付を終了してました。
色んな記事を読んで一番カンタンにできそうだったのに…とショックを受ける。
でも結局herokuで良かったと思ってます。
GitもGithubも使うの始めてで最初はさっぱりでしたけど、こんな手軽に公開出来るんだなぁと。
画像の保存はAWSのS3に保存することにして、WEBアプリよくわからんながらも一応形にはできました。
苦労がWebサービスを自分の中の価値を上げてしまう
苦労しながらもなんとかサービスは完成しました。
解決しなかったら寝て翌日に考える。わからんところを飛ばして別な作業を進める。
周りに聞く人もいないし、teratailは存在知らなかったし、ひたすらqiitaで同じようなことしようとしてる方の記事を参考にして、トライ&エラー。
そしてこの苦労が、自分の中でWEBサービスの価値を大きくあげてしまうのでした。
こんなに苦労したし、この熱い気持ちがきっと伝わるはずだ!と。
この時のポジティブさは、どこかに取っておいて必要な時に使いたいレベルでしたね笑
ある程度完成した段階で公開し、ファンの方数人に声をかけてみることにしました。
「こんなサービス作ったんですけど、良かったらあなたの絵(写真)投稿してみませんか」
すごく・・怪しいです・・それでもまぁありがたいことにOKをくれる方もいました。
いやほんとに今思うとよくOKくれたなと思います。ほんとに!!!
もちろん断った方もいらっしゃいました。
そして気付く。誰のためのサービスなのかを
このあたりで、同人界隈の事情に明るい妻から指摘を受けます。
指摘は絵の利用に関することでした。
「誰がそのサービス使うの?普通に恐いと思うんだけど」
…この時私はやっと気付くのです、”これは一体、誰のためのサービスなのか”と。
利用規約もなければ、投稿された画像を保護する仕組みなく、運用している人の素性もよくわからない。
そして画像やメッセージを投稿するならTwitterやpixivという大きなサービスも既にあります。
あえてこのサービスを使う利点は?理由は?
そんな状況で、投稿してくれる方はいるのか・・?(いたはいたんですが)
勢いで完成と公開まではいったものの、このまま公開を続けることが正しいのか考えた結果、公開して数日で・・閉鎖!。
武道館は普通に楽しみました。
〜完〜
おわりに
とまぁこんな感じで公開して即閉鎖した話でした。
サービスを作る上で一番に考えることは、「このサービスは誰のためのものか」です。
私はこの件でそれを実感したのでした。
個人開発は自由に作れる分、技術を追い求めすぎたり、「ニッチ」の意味を履き違えてしまいがちです。
ぜひ、私の失敗を笑っていただき、皆さんのWebサービス開発に活かしてもらえたら幸いです。
私はこの失敗に終わった経験を、ポートフォリオとして今後の活動に活かせたらいいかなと思ってます。
読んでいただき、ありがとうございました!