社員のITリテラシー教育はこの5つを実践してリスクを防ごう

社員のITリテラシー教育って何したらいいんだろ。ソフトの使い方覚えるだけじゃダメなの…?
そんな疑問に回答します!
この記事では、社員のITリテラシー教育でこれだけはやっておくといい5つのことを紹介します。
私がエンジニアとしてIT業界で10年間働いてきた経験と、仕事以外でも友人のお父さんのパソコン相談などを受けたりして見えてきた内容を元に考えました。
この教育内容は、なにも新人に限った話ではありません。
パソコン・スマホを使うすべての人をターゲットにしています。
少しでもITと仲良くなって、リテラシーを高められるようサポートできたらと思います。
インターネットが普及している現代では必須のスキルです
目次
- ITリテラシー教育の重要性
- ITリテラシー教育で実践する5つのこと
- 1.ITの活用例を見せてイメージを掴ませる
- 2.パソコン操作
- 3.ローカルと社内ネットワークとパブリックネットワーク
- 4.検索の仕方、情報の取捨選択
- 5.プログラミング
- ITリテラシー教育で気をつけるところ
- まとめ
ITリテラシー教育の重要性
教育の内容に入る前に、まず教育の重要性について話しておきます。
コチラの画像は経済産業省の資料で、「新産業構造ビジョン」から引用しています。
この資料によると、ITリテラシーは第4次産業革命の下で求められる人材の基礎スキルと言われています。しかも、IT業界だけというわけじゃななく、全てのビジネスパーソンの標準装備と言われていますので、それだけITリテラシーを身につけることは重要だということですね。
AI・IoTの普及で、実際IT業界でないところでもIT機器を使う機会が増えてきて「苦手だから」「よくわからないから」なんて言ってられなくなってますよね?
また2020年からプログラミング教育が必修化されて、若い世代がどんどん追い上げてきます。その世代が社会に出たとき、私達のITリテラシーもそれなりになっておかないいけないですね!
ITリテラシー教育で実践する5つのこと
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ここからは社員のITリテラシー教育をするならやっておいた方がいいこと5つ、紹介します。
1.ITの活用例を見せてイメージを掴ませる
ITの活用事例をまずは見せてイメージを掴んでもらうことが大切だと思います。
。例えばスマート農業とかARとかは、現実の物に合わせてシステムが動くので、事例が紹介しやすく興味を持ってもらいやすくなると思います。
また、IT活用を推すことも大事なんですが、中には「新しいもの=恐いもの」「IT=わからない、恐い」と思ってしまう人もいます。
そういった人達の心理的ハードルを取っ払ってあげることも大切です。
そこでまずは「ITって怖くないよ〜〜大丈夫だよ〜〜こんなことできるんだよ〜〜」と伝えるわけです。
私はシステムのデモを担当していたこともあるのですが、そのときは見た目の面白さが伝わる機能を優先的にデモしました。
技術的には大したことなくても、そういった「見せ場」を作ると情報がスッと入りやすくなります。
2.パソコン操作
2つめは実際のパソコン操作です。教えるとしたら操作はこんな感じ。
Windows操作
電源オンオフ、フリーズしたときの対処法
Windowsアップデートのやり方
USBメモリの取り付け、取り外し
フォルダ・ファイル操作
フォルダとファイルの作成
移動とコピーの違い(元のファイルがどうなるか)
カレントディレクトリ
通常フォルダ、共有フォルダ、隠しフォルダ
ファイル、拡張子、開くアプリケーション
アプリケーションの操作
メモ帳を使ってテキストの保存、拡張子を変えてbat作成
Excelを使って表作成、SUM/IF/COUNT関数を使った集計
プリンターに印刷、pdfに印刷(保存)
名前をつけて保存、上書き保存
アプリ内のコピーと移動
ブラウザ操作
検索、タブ、ブックマーク、
WEBの仕組み(リクエストとレスポンス、HTML、WEBサーバ、など基本的なこと)
ファイルのダウンロード、アップロード
会員登録、ログイン、ログアウト
こんなところでしょうか。
簡単すぎるかもしれませんが、スマホしか使ったことない若い世代や、仕事でパソコンを使うが特定の作業しかしない人には新しい発見があるんじゃないかと思います。
3.ローカルと社内ネットワークとパブリックネットワーク
3番目にもってきましたけど、このネットワーク種別は結構重要です。ここを間違えると、個人情報漏洩やウィルスに感染したり、炎上したりが起こってしまうからです!
■ローカル → 自分のPCの中
■社内ネットワーク → ルータの内側。IPアドレスでいうと192.168.XXX.XXX
■パブリックネットワーク → インターネット
『いまどのネットワークで作業しているのか』意識させることが大事ですね。
例えば、「共有フォルダ」といって、会社内でみんなが見れるフォルダが大体の会社では用意されていると思います。そこに置いてあるファイルはみんなが見るので、勝手に移動したり削除したら困りますよね?自分のパソコンの中だけであれば自由ですが。そういうところです。
そしてインターネットに繋がっているということは、自分の発信した情報は『全世界中から見れる状態になる』ということです。
その意識を持ってもらうことが、リスクを避けるのに必要です。
4.検索の仕方、情報の取捨選択
困ったらまずはGoogle検索することを心がけましょう!
検索はITリテラシー向上の第一歩です。とにかく困ったらまずは検索するクセをつけてもらいましょう。パソコンがおかしな動きをしたら、人に聞く前にまず検索。
ネットの海にはたくさんの情報が転がってるので、過去に同じ悩みを持っていた人がありがたいことにブログなどにまとめてくれていたりします。
慣れてきたら、自分もネットで誰かの悩みを解決できるよう発信するとなお良いですね!
なんか知りたいと思ったら、1秒後にはブラウザ開くぐらいのスピード感です。
5.プログラミング
最後はプログラミングです。
ここはちょっとハードル高いかもしれませんが、これをやると一気にITリテラシーが向上します。
ただ本気でプログラミングを修得しようと思ったら600〜800時間が必要と言われています。さすがに社員のITリテラシー教育と考えるとコストが高いので(その分リターンもすごい高いです!)、ここで伝えたいのは「プログラミングができれば大体のことが解決する」ということです。
毎日やってるあの面倒な作業も・・計算も・・集客も・・プロモーションも・・
仮にプログラミングを途中で挫折してしまったとしても、実はプログラミングを体験しておくと良いことがあります。それは、エンジニアに仕事依頼しやすくなることです。
これは結構大事なことで、システムを作る上で大変なことって『やりたいことをシステムに落とし込む』作業なんですよ。
この作業を、お互いのすれ違い無くすることが仕事をスムーズに進めるポイントだったりします。一度でもプログラミングをやったことがある人が相手だと、こういう作業が進めやすくなります。
そういう意味でも、教育の一部としてやっておくといいことだったりします。
プログラミングでITリテラシーを高める方法についてはコチラの記事でより詳しく紹介しています。もしよければ見てみてください。
ITリテラシー教育で気をつけるところ
最後にITリテラシー教育で気をつけるところを2点話しておきます。
- 組織のリテラシー全体を高めないと無駄になる可能性あり
- 単純なソフトの使い方じゃない。時間をかけてじっくり
です。
組織のリテラシー全体を高めないと無駄になる可能性あり
いくらITリテラシーの高い人を育てたとしても、組織全体のリテラシーをあげないと意味がなかったります。特にセキュリティ面。
個人情報漏えいの事件がよく起こってますよね。
いくらセキュリティを強化したところで、職員一人が不審メールを誤ってクリックしてしまったり、メールの誤送信してしまったら台無しになるわけです。
このことをは『“0”の掛け算』と言われます。
0には何をかけても0になりますよね。一人でも0の人がいたら、セキュリティは0になってしまうということです。
なので、パソコンに詳しい人にまかせるのではなく、会社組織全体を強化することを考えましょう。
単純なソフトの使い方じゃない。時間をかけてじっくり
ITリテラシーは時間をかけて身についていくスキルです。
ソフトの使い方であれば1ヶ月もあれば使いこなすことができると思いますが、ITリテラシーはITの総合力なので時間がかかります。
目に見えづらいスキルなので上達を感じづらいかもしれませんが、焦らずじっくり育てていきましょう。
是非挑戦してみてください。
まとめ
- ITリテラシーは第4次産業革命で求められる人材の基礎スキル
- 教育の内容は、IT活用のイメージを持つ、パソコン操作、ネットワークの種別、検索、プログラミング
- 組織全体のITリテラシー高めることが重要で、0が一人でもいると台無しになる
- ITリテラシー修得には時間がかかる。じっくりと
以上、社員のITリテラシー教育でやっておくといい5つのことでした!
ITリテラシーについてもっと詳しく知りたい方はコチラの記事もどうぞ