ITリテラシーとは何か?プログラミングより重要?意味と具体例を交えて解説!
ITリテラシーって何のこと?
ITリテラシーが高いとか低いって聞くけど、いまいち理解できてないんだよなぁ・・
そんな疑問に回答します!
この記事を読むことで、ITリテラシーについてざっくりと知ることができます。
わかりやすく具体例を交えながら解説します。
また、IT業界で10年間エンジニアとして働いてきた経験を元に、ITリテラシーを身につける利点や、高める方法についてもお伝えできればと思います。
■YouTubeで動画の解説版も作りました!
※テキストで読みたい方・音声が出せない方は、この記事で同じ内容が読めます。
目次
1.ITリテラシー(情報リテラシー)とは何か
私がサクッと簡単に説明する時は「情報を使いこなす力のこと」と説明しています。
これはかなり省略しているので、ここで改めて説明しておきます。
「ITリテラシー(情報リテラシー)」とは、パソコンやスマホを使って自分の目的に沿った情報を収集したり、活用したり、発信したり、加工したりできる能力のことです。
「ITリテラシー」という単語は、2つの単語が合体してできています。
「IT」と「リテラシー」という2語ですね。
IT
「IT」はinformation technologyの略で、日本語訳だと情報技術のことです。
これと近い言葉で「ICT(アイシーティー):Information and Communication Technology」という用語もあります。
日本語訳で情報通信技術のことで、意味はほとんど同じですが、ICTの方がCommunication(コミュニケーション)の「C」が付く分、情報共有や情報を活用したサービスのことを言うことが多いです。
例えば、コロナウィルスによって注目されているリモートワークもICTですね。あとスマート農業や、飲食店のSNS集客やLINEなどもICTと言えます。
リテラシー
次に「リテラシー」です。
こちらはある特定分野の知識、活用力、理解力、読み書き能力のことです。今回はITリテラシーですので、ITに対する知識や活用力、理解力ということになります。
IT + リテラシー
これをまとめると、さきほど言ったパソコンやスマホを使って自分の目的に沿った情報を収集したり、活用したり、発信したり、加工したりできる能力ということになります。情報に関するモラルとも言えますね。
これは単にパソコンソフトの使い方がわかるとか、プログラミングができるっていうことよりも、もっともっと広い意味です。
ITリテラシーは3つリテラシーに分類される
このITリテラシーは、さらに3つのリテラシーに分解することができます。その3つとは、
- 情報基礎リテラシー
- コンピュータリテラシー
- ネットワークリテラシー(インターネットリテラシー)
です。それぞれカンタンに解説します。
■情報基礎リテラシー
情報を検索する能力、情報を正しく使う能力、情報を分析する能力。ググり力とか言いますね。単にググれるだけでなく、「今必要な情報は何か」考える能力も重要。
■コンピュータリテラシー
コンピュータの操作、マウスやキーボードの操作、Excelなどのアプリケーションの操作ができる能力です。プログラミングスキルもここに含まれます。
■ネットワークリテラシー
インターネットを正しく使う能力で、ネットのモラルのことです。SNSやブログを運営する上で必要なスキルですね。これがないとネット炎上します
ITリテラシーが高い人はどんな人?
身近にITリテラシーが高そうな方が1人はいるんじゃないでしょうか。
エンジニアでもないしIT系の会社にいたわけでもないのに、Excelをやけに使いこなしてるとか、機械が壊れると頼られる人とかいますよね。そういう人達は自分では気付かなくてもITリテラシーが高い人達だと思います。
ちなみに、デジタル・ネイティブというインターネットとかパソコンがある環境で育ってきた世代がいますが、そういった世代が必ずしもITリテラシーが高いわけじゃないみたいですね。
ということは!ただスマホやパソコンでネットを見てるだけでは身に付かないスキルということですね。ポジティブに考えたら、修得は今からでも遅くないということです。
余談ですが、私の妻のおじいちゃんは、パソコン使ってオークションでカメラ落として妻にプレゼントしていました。年齢も環境も関係ないですね笑
ITリテラシーの診断テスト
次の章にいく前に、ここでITリテラシーがあるかどうかわかる例をあげます。例というか診断テストみたいなものですね。
『あなたはとあるイベントの告知チラシ作成をすることになりました。さて、どのように作成しますか?』
これについてちょっと考えてみてください。
以下のようなことに着目してみてください。
- どんなデザインにするか
- どんな素材を使うか
- 気をつけるべき点は何か
思いついたものを挙げてみてください。解答例は、これから話すITリテラシーを身につける利点でお話したいと思います。
2.ITリテラシー(情報リテラシー)を身につける利点
ここでは4つ挙げておきます。
※先程考えていただいた件はこの後出てきます
- パソコンソフトを使って仕事を効率化できる
- 欲しい情報を的確に見つけられる
- 詐欺や個人情報漏洩など、リスクを未然に防げる
- 学習効率があがる、キャリアアップに繋がる
これだけ見ると、めちゃくちゃ使えそうに見えますね!!
実際めちゃくちゃ使えます!
特に現代ではどこいってもパソコン・スマートホンを使う場面があるので、非常に強いスキルですね。IT系の企業でなくても役に立ちますよ。
1つ1つ深堀りしていきます。
1.パソコンソフトを使って仕事を効率化できる
これはもう言わなくてもわかるかもしれませんが、ITリテラシーを身につけるとパソコンやスマホの操作や活用に強くなります。わかりやすい利点ですね。タッチタイピング(ブラインドタッチ)、ショートカットキーとかコピー&ペーストとかです。
これだけでも、作業は十分効率化できます。
正確にはスキルを知っているというよりも、スキルがどこに活きるか瞬時にわかるから強いという感じです。「似たような図を前に作ったから、それをコピペしてきてちょっと改修した方が0から作るより早いな」とかですね。
チラシ作成で活きる1つめの利点
さてここで、先程問いかけた「イベントの告知チラシ作成」について思い出してください。
利点の1つめを活かすと、「パソコンソフトを使ってイベント告知チラシを作成しよう」という発想になると思います。
手書きも味があっていいとは思いますが、手書きでやると考えたあなたはこんな状況を考えましたか?
それは「イベント日がズレる、イベント内容が変わる可能性がある」です。
どうでしょう?
手書きですと、イベント内容に変更があったといった場合は、せっかく作ったチラシが台無しになってしまう可能性が出てきます。
パソコンソフトを使えば、日付の部分の文字をタイピングし直したりすることですぐに修正ができますよね。操作の戻る進む(UNDO・REDO)も簡単にできますし、バックアップも簡単にとれますし、紙と違って汚れたり破けたりするリスクも回避することができます。
2.欲しい情報を的確に見つけられる
特に現代で強いなぁと思うのがこの2つめの、「欲しい情報を的確に見つけられる」です。
今は誰でもネットを使って情報発信ができる時代なので、今までは経験者に直接会って話を聞かないといけなような情報もネットに転がっています。…逆に言うと関係ない情報もいっぱい見つかるので、その中から必要な情報を取捨選択できるかどうかのスキルが重要になってくるわけですね。
チラシ作成で活きる2つめの利点
この利点を活かせば、どのソフトを使えば、効率的にかっこいいデザインのチラシを作れるのか、という課題を解決することができます。
デザインソフトというのは、基本的にテンプレート(またはプリセット)というデザインのベースになるものが最初から用意されていて、0から作らなくても、そのテンプレートをちょこっとイジくるだけでかっこいいデザインが作れるようになっているのです。ちなみにデザインソフトだけでなく、動画編集ソフトや作曲ソフト(DAW)でもこういったテンプレートが用意されています。
また、例えば予算の都合で、無料ソフトだけでやらないといけない場合があったとします。そういうときに無料でも使えるソフトは何か、探し出してきたりできるわけです。有料の高価なソフトでも試用期間を使って作り上げちゃおうと考える人もいるかもしれないですね。
3.詐欺や個人情報漏洩など、リスクを未然に防げる
3つめは「詐欺や個人情報漏洩など、リスクを未然に防げる」です。
これは個人情報を扱っている企業だと、会社の売上や信用に関わってくるので特に重要ですよね。
ITリテラシーがある人だと、まだ自分でやったことのない業務が出てきた場合でも、何も言われなくても「この作業はこんなリスクがあるな」とか、「この機密ファイルはどこに置くべきだ」とか、「ネットにあげるべきではないな」とか、わかると思います。
SNS運用してる会社だったら炎上のリスクも減らせるわけです。情報漏洩だけじゃなく、著作権なども取り扱いに注意しないといけないですね。
チラシ作成で活きる3つめの利点
これは例えば、イベントチラシに入れる画像は著作権フリーのものを使おうとか、出しちゃいけない情報をチラシに含めないという部分で活きてきます。
『なんかこの絵どこかで見たなぁ・・と思ったら最近バズってたツイートのイラストだった!』
とか
『反社会的な表現があった!』
とか
あったら困りますよね。
ITリテラシーがある方であれば自然とこういったリスクを回避できると思います。
4.学習効率があがる、キャリアアップに繋がる
4つめは「学習効率があがる、キャリアアップに繋がる」です。
情報を効率的に使えたり収集したりできるということは、結果としてどんどん新しいことを吸収していき、その人の人材価値があがるということになります。
それがキャリアアップに繋がって給与が上がって・・・という感じに、良い循環が生まれます。副業ブームですが、スマホパソコン使ってやるものがほとんどだと思うので、ここでもITリテラシーが活きてきます。
チラシ作成で活きる4つめの利点
このチラシ作成の経験から、もっとデザインを深堀りして転職してデザイナーになるとかも可能ですし、チラシを作った経験を色んな人にシェアしたり教えたりして、経験を余すことなく活かすことができるわけですね。
以上4つの利点と、ITリテラシーがあるとチラシ作成がどうなるのかを解説しました。どうでしょう、イメージできたでしょうか。
また、自分で挙げた考えてと比較してどうだったでしょうか。この記事で挙げたものが正解とは思っていませんが、ITリテラシーがあるとどういう視点で仕事に取り組めるようになるのか、少しでも伝われば嬉しいです。
次の章では、「じゃあITリテラシーを身につけるには、どうしたらいいの?」という疑問に答えていきます。
3.ITリテラシー(情報リテラシー)を高める方法
最後にITリテラシーを高める方法です。ここでは私が思うITリテラシーを高める方法を紹介します。以下の3つです。
- コンピュータの基礎を学ぶ
- IT活用の事例を知る、IT系のニュースを見る
- 実際に手を動かす
1.コンピュータの基礎を学ぶ
これは色んな書籍や資格などから学べる部分です。資格で言うとITパスポートとかがそうです。
資格については、コチラの記事でまとめました。
コンピューターの基礎について、最初にやっておいた方が何をするにもその後の理解が早いと思います。
例えばメモリとは何かとか、HDとの違いは?とか、OSとは何か?とか、ブラウザとは何か、などのよく出てくる単語を知っておいた方がいいと思います。
ITリテラシーを高める本についてはコチラの記事でまとめています。
IT活用の事例を知る、IT系のニュースを見る
用語とか計算式をいくら勉強しても、実際何ができるのかイメージができないと覚えづらいものです。ITがどう活用されてるのかを、具体例で見てリテラシーを高めよう、という感じです。
ニュースは日々更新されるのでネタに困らないですし、「知らない情報が出てきたらググる」というのを自然と繰り返せるので良いです。
また最新の技術を見てワクワクするのも大切です。興味を持って楽しみながら取り組むと、吸収も早いです。
実際に手を動かす
これが少し難しいかもしれませんが、一番リテラシーが向上すると思います。
例えば、普段は紙に書いたり電卓叩くようなのをExcelの関数を使ってみるとか、手でデザインしてたのをデザインソフトを使ってみるとかです。
実際に手を動かしてITリテラシーを高める方法をコチラで紹介しています。
また、こちらの記事では視覚的に楽しめるツール作成や、Twitterでバズっている動画を検索する方法を紹介しています。
良ければやってみてください。
以上、ITリテラシーとは何か、その利点、どうやったら身につくのか、について説明しました。
読んでいただいてありがとうございました。
もっとITリテラシーについて知りたい方は、コチラの記事でまとめていますので、よければご覧ください。