ITリテラシーが低い会社に見られる3つの『非』とは?そこから起きるリスクを解説
以前にITリテラシーが低い人の特徴を解説しましたが、今回は規模を大きくして、ITリテラシーが低い会社についてです。
ITリテラシーが低い会社で起こっているリスクを知ることで、トラブルを未然に防ぎましょう。
私自身IT業界で10年働いてきたことや、同じくIT業界で働く友人等から聞いた話を元に書いています。なのである程度リアルな内容になってるんじゃないかと思います。
あなたの勤める会社とも照らし合わせながら見てみてください。
ただ低さを指摘するだけでなく、対策についても話してきたいと思います。
目次
- ITリテラシーの低い会社から読み取れる3つの『非』
- ITリテラシーの低い会社3つの『非』 1.非安全(非セキュア)
- ITリテラシーの低い会社3つの『非』 2.非効率
- ITリテラシーの低い会社3つの『非』 3.非整頓
- まとめ
ITリテラシーの低い会社から読み取れる3つの『非』
ITリテラシーの低い会社からは、3つの『非』が読み取れることがわかりました。
その3つとは、非安全(非セキュア)・非効率・非整頓です。1つ1つ掘り下げていきます。会社として、重要度の高い順に紹介します。
重要度が高い=リスクが大きい です。
ITリテラシーの低い会社3つの『非』 1.非安全(非セキュア)
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ITリテラシーが低いと、これが一番の問題になります。
起こるリスクは、コンピューターウィルスに感染、個人情報漏洩、SNS炎上、著作権侵害、メール誤送信、スパムメール、フィッシング詐欺、重要ファイルを入れたUSBメモリ等の置き引き、パスワード流出など、まさに会社の安全を脅かすリスクですね。
企業でこんなことが起こると、取引先の企業はもちろん、ニュースになれば世間からの信頼も揺らぎます。1人のITリテラシーが低かったばっかりに、会社全体が被害を被ることもあるため注意が必要です。
私が体験したこと
私が体験したことでいえば、複数台あるサーバのログインパスワードが全部同じな上に、覚えられないからとキーボードにパスワードが付箋で貼り付けられていたことですね。施設の点検で、外部の人間がサーバルームに入るときもそのままだったのは笑いました(笑えない)
私自身は幸い情報漏えいなどのトラブルに遭ったことはありませんでしたが、SNSを見ると企業のアカウントが炎上しているのを見かけますよね。
私が見かけたもので印象に残っているツイートを紹介します。
フリー服飾デザイナーの方が「高速道路を運転中に化粧直してる画像」をツイートして、その周りの友人達が(本当に純粋に)楽しそうにリツイートしてしているのを見て、「うわぁ・・」と思ったことがありましたね。
炎上はしませんでしたけど、炎上するときってこういう内輪ノリが広がったときにするんだなぁと思いました。(内輪だけならイイってことではないですよ!)
対策
これらのリスク対策は、やっぱり社員の教育ということになると思います。
ITリテラシー向上に役立つ資格の取得を勧めるのも手だと思います。(社員のやる気を促すための仕組み作りもセットで!発破かけるだけではダメですよ?)
ITリテラシー向上に役立つ資格、社員のITリテラシー教育については最後に関連記事で紹介します。
個人情報を取り扱う企業であれば、『個人情報保護マネジメントシステム(JIS Q 15001)』を定めて、プラバシーマークを取得するのが良いと思います。
この辺りの制度について、カンタンに要約しておくと、
■法律だと実務に対して柔軟でなかったり足りなかったりする部分を補った規格がJIS Q 15001
■JIS Q 15001が正しく運用されていることを第三者から見てわかりやすくマークにしたのがプラバシーマーク
ということです。詳細の内容は、以下の公式サイトや、既にPマークを運用してる会社の担当者様に聞いてみることをオススメします。(当ブログではこれ以上深堀りしません)
JIS Q 15001(個人情報保護) 一般財団法人 日本品質保証機構
https://www.jqa.jp/service_list/management/service/jisq15001/
プライバシーマーク制度
https://privacymark.jp/
ITリテラシーの低い会社3つの『非』 2.非効率
2つめは非効率です。安全面よりも重要度は下がりますが、ここでのリスクは会社の生産性を悪くしてしまうことです。
例えば、エクセル使えば一瞬で終わるような計算を電卓叩いて確認したり、請求書を印刷して判子を押して手渡ししたり、無駄なところにコストをかけてしまうところですね。
もっと効率的で便利なサービスやツールがあることを知らない、使いこなせない、使いたくてもリテラシーの低い決裁者が許してくれない、よくわからないからやらないのはITリテラシーが低い会社だといえます。
今ではネットで契約書にサインする時代です。
仮にリテラシーの高い優秀な社員がいたとしても力を発揮できないでしょう。(会社の言うことに従順に従って残業しまくっても作業をこなすマシーン的な意味の優秀な社員であれば話は別ですが!)
会社のやり方にあったツールを選んだり、スキルを身に着けてもらうことができれば生産性があがって利益UPに繋がります。
私が体験したこと
課長がやり方を変えたがらない人で、ツールを導入できなくて実際に作業する部下が非効率な作業を強いられる場面を何度か見てきました。
効率化どうこうよりも、その課長にとっては今現在の仕事の仕組みを変えるようなツールは導入できないと考えていたようです。仮に何とか新しくツールを導入できたとしても、使い方を覚えようとしなかったりそのツールの悪いところばっかり指摘してくるということもありましたね。
ただ注意してもらいたいのは、安全と効率はトレードオフの関係になることもある、ということです。
例えば個人情報を扱って仕事をする場面です。安全にインターネットに繋がっていないパソコンで作業すると、ネットで調べ物ができなかったり、離れた支所と連携できなくなり、効率が悪くなります。逆に効率をとって、外注したりWeb上のサービスを使ってしまうと今度は安全性が下がります。
このあたりをどういう配分にするか、会社の態勢次第ということになるでしょう。
対策
会社全体で仕事のやり方を良くしていくという意識を共有することと、現場のボトムアップな意見を尊重すること、どんなサービスやツールがあるかまずは知ること、ですね。今の世の中にはかゆいところに手の届くツールがたくさんあります。備品を誰が持ち出しているのかを管理するためのツールなんてものもあります。興味を持って検索してみましょう
ITリテラシーの低い会社3つの『非』 3.非整頓
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最後は重要度はそれほど高くないですが非整頓です。
整頓といっても、机上に紙が散らばってるとかそれだけではないです。どちらかというと作業のフローとか仕組み化の話です。効率に関わる部分でもありますが、こちらもなにかと時間をとられたり、成果物の品質がバラバラだったり下がったりというリスクがありますね。
例えばシステム開発会社であれば、開発フローが決められていないとか、開発手順や環境構築の方法がまとめられていないとか、ドキュメントが無い、テストパターンがないとかですね。
システム会社意外でも、A案件に関係するファイルがサーバ1とサーバ2に意味もなく分かれているとか、そもそも必要なファイルは担当者のPCの中にしかないとかです。人が少ない会社では、それでも仕事が回るので仕方ない部分であったりします。
これから態勢を強化するため人員を増やす場合は、気にした方がいいと思います。
新人くんが入ってきたときに、"無駄に"覚えることを増やさないよう注意したいですね。「ここに全部まとめてあるよ」と、会社の情報を共有できるURL1つ渡して済ませられたら、教育コストも下がりますよね。。
対策
まずは何がどこにあるのか把握するところからでしょうか。情報をまとめたら、社内用のWikiを作るとか、タスク管理ツールを導入するとか、ドキュメントを一元管理できるツールを導入するとかですね。
まとめ
- ITリテラシーの低い会社からは、非安全(非セキュア)・非効率・非整頓の3つの非が見られる
- 非安全は超重要。ミスすると会社の存続すら危ぶまれる
- 非効率は生産性に関わる
- 非整頓は品質担保に関わる
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以上、非効率・非安全(非セキュア)・非整頓というITリテラシーが低い会社に見られる3つの『非』について解説しました。
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